3階建ての賃貸アパートでよく見る形態ですが、一階をくりぬき、その上を居住スペースとして賃貸しているものがあります。
これは車の防犯面で優れているように思えますが、冬にかなりのデメリットとなります。
1階が駐車場ということは、一階が冷蔵庫になっているというのと変わらないわけです。
普通のアパートで1階に住む場合、床の下は当然土です(※正確には間に木やコンクリートがありますが)。そして土というのは結構暖かいので寒さはそれほどではありません。
しかし、1階が駐車スペースで空洞になっている場合、外の冷気ががんがん入りますので、その上の階は冷蔵庫庫に畳を敷いて住むようなものです。
そのつらさは寒冷地の人でなくても想像がつくことでしょう。
もちろん、駐車場でがんがん暖房をつけてくれればいいわけですが、家賃が高いマンションでもそんなことをする大家・管理会社は居ません。
また、もう一つ問題があります。
一酸化炭素中毒の問題です。
室内型駐車場が原因で起きた一酸化炭素中毒死亡事故
一酸化炭素中毒死亡事故の記事↓
11日夕方、北海道札幌市西区内のアパートで、1階部分の駐車場内に止めてあったクルマの中で男女2人が死亡しているのが発見された。また、このクルマの排出ガスが原因とみられる一酸化炭素中毒でアパートに住む女性1人が死亡している。
この事件では、駐車場のシャッターを閉めた状態で排気ガスを充満させた結果、一酸化炭素による中毒で車内で2人、住居部分で1人死亡しています。
原因を作った人だけが死ぬだけならまだしも、何の関係のない住人まで巻き添えを食らう形となったわけです。
もちろん、このようなケースはめったにあることではありませんが、一回に室内型駐車スペースがある物件は避けたいものです。
結論:1階が室内型駐車場はできれば避けたほうがいい
4)できればRC(鉄筋コンクリート)のマンション型物件を
1)~3)では避けたほうがいい物件の例を挙げてきました。
そして4)は、それらをまとめた形での「できればRC(鉄筋コンクリート)のマンション型物件を」です。
なぜこういう提案をするかというと、RC(鉄筋コンクリート)のマンション型物件にすると1)~3)がほぼ自動的に避けられるからです。(ただし、※2)はセントラルヒーティングだと避けようがない)
ただし問題があります。
想像がつくとは思いますが、
木造アパートよりも高い
のです。
ただ、それでもRC(鉄筋コンクリート)のマンション型物件を勧めるのは、1)~3)に加え、以下のメリットがあるからです。
メリット1 断熱が優れてる(ことが多い)ので冬の暖房費が安く済む
メリット2 防音が優れている(ことが多い)ので余計なストレスが減る
メリット3 前出の1)~3)の条件とあわせて、結果的には安い木造アパートと出費に差がない場合もある
(もちろん、いくらRCマンションでも、レオパレスにあるような無理矢理間仕切りしたタイプの物件では防音効果は望めませんが。)
このRC(鉄筋コンクリート)のマンション型物件は一人暮らし向けの場合、5~8万くらいで収まりますが、場所によってはもっと安く提供してくれるところもあります。
もっとも、地下鉄沿線から離れて車が必須だったり、築年数が相当ある(築30年レベル=断熱面、防音面でつくりが甘い)場合が多く、結局割高になりやすいのですが。
※補足ですが、SRCというのもあります。
これは鉄筋コンクリートのことで、高層マンションがこのタイプです。
結論:(予算が許すのであれば)RC(鉄筋コンクリート)のマンション型物件を
5)見せ物件に引っかからないように
見せ物件というのは、実際には貸し出すつもりがない(場合によっては物件すらない)格安物件をサイトで紹介しておいて、実際に連絡してきた人には違う物件を勧めるという手法です。
普通は「ないなら帰るわ」で終わるのですが、社会経験のない人は押しに負けてついつい望んでもいない物件を契約してしまうこともあるようです。
こういう物件は問い合わせをすると割合素直に「見せ物件です」と認めることが多いので、事前に電話やメールで問い合わせをしましょう。
(※業者によってはそもそもメールを無視することもありますが、それも見せ物件のシグナルですし、そういう雑な業者とはかかわらないほうが賢明です。CMをかなり流してる有名不動産会社でもそういう業者はあります。)
しかし、問い合わせても100%見せ物件かどうかを判別するのは不可能ですので、押しに弱い人は頼れる大人と一緒に不動産会社に行きましょう。
結論:格安物件は見せ物件を疑え。
2、場所はどこがいいのか?
1)車がない場合、地下鉄沿線であることは必須
札幌の移動手段の中心は「地下鉄」
地下鉄が中心となっている理由はただ一つ。「雪」です。
雪が降るとバイクも原付も自転車も使えません。
「車がない場合」と書きましたが、車を使う人の中にでさえ、冬は最寄り駅まで車で行って、そこから地下鉄に乗り換えて行く人がいるくらい地下鉄に依存しています。
ただ、ここで一つ疑問がわいてきます。
「JRの沿線じゃだめなの?」
あまりお勧めしません。
理由は2つ。
理由その1:「ダイヤがよく乱れる」
冬の降雪時にダイヤが乱れるのはまだ納得できます。
しかし、真夏でもちょくちょくダイヤが乱れます。
これは通勤通学用の近郊列車だけではなく、長距離列車や貨物までもが同じ路線を走るため、ダイヤが乱れる要素にあふれているからです。
数年前には、関西でのダイヤの乱れ、翌日の札幌の通勤通学電車の遅れにつながったという現象もおきています。
【一人暮らし】札幌での賃貸物件の選び方・生活の仕方 1/3
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1、どんな物件がいいのか?
1)プロパンガス物件に注意
札幌は家賃が安い賃貸物件がごろごろしています。
2~3万で借りられる物件はザラで、中には2万円を割り込んでる物件も。
しかし、それらの物件をよく見てください。
ガスはプロパンと書かれていませんか?
ガス会社は2種類ある
ガス会社は2種類あります。
一つは東ガスや北ガスといった、都市ガス業者。
もう一つはここで話題にするプロパンガス会社です。
プロパンガスのなにが問題なのか?
ではプロパンガス会社のなにが問題なのでしょうか?
それは、都市ガスに比べて高いのです。
2割3割高いというレベルでありません。
地域や業者によりますが、2~3倍というところもあります。
そして、札幌ではこの2~3倍レベルの業者ばかりなのです。
札幌の安い賃貸物件はプロパンガスで稼ぐ
そもそも札幌はもうすぐ200万人という規模の都市です。
しかし、家賃相場では札幌の半分の規模の仙台すらも下回る安さなのです。
これは明らかに不自然で、当然そこにはからくりがあります。
プロパンガスを相場よりもはるかに高くすることで、家賃の不足分を稼いでいるのです。
つまり、カラオケと同じで、室料ではなくオプションで稼ごうという考えです。
5万の都市ガス物件より3万のプロパン物件のほうが割高のことも
ここに北ガス(都市ガス)のガス料金計算ページがあります。
北海道ガス株式会社の個人のお客さま向け、料金についてのページです。
とある巨大掲示板で、「もし都市ガスだったらいったいいくら安くなるのか?」というアンケートがとられました。
その結果、みな1万円ほど安くなると判明してちょっとした騒ぎになったことがあります。
中には数千円で済んだ人も居ましたが、ほとんど家にいない人でした。
逆に3万近く安くなったという人も居ましたが、この人は暖房がプロパンガス暖房という、金食い虫暖房を使ってたのです。
ガス暖房自体はクリーンで燃費のいい暖房ですが、ガスがプロパンだと月数万レベルでお金がなくなります。
「プロパンガス+ガス暖房」の組み合わせは最悪だと覚えておきましょう。
結論:家でまったく入浴や料理をしない人以外は(家賃が割高になっても)プロパンガス物件を避けるべき
2)灯油を自分で購入できない物件にも注意
賃貸物件によってはストーブが備え付けられてるものもあります。
たいていが灯油を使うものなのですが、ここで確認したいのが、
「その灯油は自分で購入して入れるのか?それとも大家(管理会社)から購入するのか?」
ということです。
なぜこんなことを聞くのか?
それは、灯油もプロパンガス同様、大家(管理会社)から購入すると、市価よりも高い価格で購入させられることが多いからです。
ここに「灯油価格推移」というタイトルのサイトがあります。
これは毎月2回、札幌市内の灯油価格を調査したものですが、
大家(管理会社)から購入した場合、ここにかかれた最高値以上の値段で買わないといけない場合すらあります。
そしてプロパンガス同様、その差額は・・・・ということです。
ただ、高いといっても、そもそもストーブをがんがんつけるのは3ヶ月ほどですし(前後1ヶ月はつけたりつけなかったり)、割り増し分もせいぜい1割ほどですので、他の条件面がいい場合は無視してもいいかもしれません。
結論:灯油を大家(管理会社)から購入する物件は(できれば)避けたほうがいい(他の条件次第)
3)一階が室内駐車場タイプはできれば避けたほうがよい
冷蔵庫の上に住んでいるのと変わらない。
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